１．院内感染予防対策の基本

(1)　感染リスクと対策のレベル
(2)　感染経路の把握
(3)　ユニバーサルプレコーションの概念

２．滅菌・消毒の基本

(1)　滅菌と消毒の定義
(2)　滅菌

1)　滅菌する際の基本的条件
2)　滅菌工程のモニタリング
3)　物理的滅菌法

(3)　消毒剤使用時の基本・注意点

1)　消毒剤使用時の基本原則
2)　消毒と洗浄，一次処理と最終処理
3)　消毒剤と抗菌薬の作用機序・副作用
4)　消毒剤の無菌性の確保

(4)　１０種の消毒剤について

1)　消毒剤の抗微生物スペクトルと適用範囲
2)　医薬品として使用される主な消毒剤

1．グルタラール
2．消毒用エタノール
3．次亜塩素酸ナトリウム
4．ポビドンヨード
5．フェノール
6．クレゾール石けん液
7．塩化ベンゼトニウム
8．塩化ベンザルコニウム
9．グルコン酸クロルヘキシジン
10．塩酸アルキルジアミノエチルグリシン

(5)　希釈方法

1)　具体例
2)　消毒剤希釈液の調製
3)　消毒剤入り綿球調製上の注意点

(6)　熱消毒について

３．生体（人体）に対する消毒

(1)　手洗いと手指消毒

1)　具体的方法
2)　石けんを用いる手洗いと消毒剤を用いる手洗い
3)　手荒れとその対策

(2)　注射部位，カテーテル部位，手術野等の消毒
(3)　創傷部位の消毒

1)　創傷消毒の原則
2)　創傷消毒のさまざまなケース
3)　創傷消毒に効能・効果を有する主な消毒剤
4)　創傷消毒と院内感染予防
5)　創傷治癒過程に対する影響
6)　褥瘡と消毒

(4)　粘膜部位の消毒

1)　消毒剤の使用できる粘膜部位について
2)　粘膜に適応を有する消毒剤について
3)　眼に対する消毒剤の使用
4)　鼻に対する消毒剤の使用
5)　口腔に対する消毒剤の使用
6)　耳に対する消毒剤の使用
7)　腟に対する消毒剤の使用
8)　外陰部に対する消毒剤の使用
9)　膀胱洗浄に対する消毒剤の使用

(5)　体腔内の消毒の禁止

４．器具・器械に対する滅菌・消毒・洗浄

(1)　個々の器具・器械に対する具体的な処理

1)　アンビューバック
2)　エアウェイ
3)　Ｘ線装置
4)　家具類
5)　ガーグルベース
6)　加湿器
7)　花瓶
8)　気管カニューレ
9)　吸引チューブ
10)　吸引瓶
11)　吸入容器（ネブライザー）
12)　クベース
13)　経管栄養関連容器
14)　血圧計・聴診器
15)　喉頭鏡
16)　小物類（おもちゃも含む）
17)　酸素マスク
18)　ジャクソンリース
19)　食器類
20)　除毛・剃毛セット
21)　水のみ・薬杯
22)　スタイレット
23)　ストレッチャー・車イス
24)　死後処置時使用する物品類
25)　洗濯機（コインランドリー）
26)　洗面台（手洗器）
27)　体温計
28)　注射バイアル
29)　爪ブラシ（手洗い用ブラシ）
30)　流し台
31)　尿器
32)　膿盆
33)　バイトブロック
34)　ベッド（大人用，新生児用）
35)　便器（さしこみ，ポータブル）
36)　包交車
37)　哺乳瓶・乳首
38)　マギール鉗子
39)　マットレス
40)　浴槽
41)　浴用ストレッチャー
42)　レスピレーター蛇管
43)　Ｙ管及びコネクター

(2)　感染症新法における器具類の処理

５．内視鏡の滅菌と消毒

(1)　軟性内視鏡の消毒
(2)　硬性内視鏡の消毒

６．リネン類の洗浄と消毒

(1)　感染性リネンの定義及び分別，搬送
(2)　リネン類の洗濯消毒処置
(3)　その他（使用上の注意）
(4)　感染症新法におけるリネン類の処理

７．病院環境に対する清掃と消毒

(1)　基本的事項
(2)　環境の清掃

1)　清掃
2)　洗浄剤

(3)　ゾーンごとの清掃

1)　高度清潔区域（ＢＣＲ：Biological clean room）
2)　清潔区域
3)　汚染管理区域
4)　一般区域
5)　汚染拡散防止区域
6)　剖検室の消毒

(4)　感染症新法における環境消毒

８．疾患別感染予防対策と消毒

(1)　ＭＲＳＡ感染症
(2)　クロイツフェルト・ヤコブ病
(3)　腸管出血性大腸菌Ｏ１５７感染症
(4)　ＨＩＶ感染症，ＨＢＶ感染症，ＨＣＶ感染症
(5)　結核
(6)　疥癬
(7)　レジオネラ症
(8)　流行性角結膜炎
(9)　感染経路別対策の注意事項

９．感染性廃棄物の処理

(1)　感染性と非感染性の分離
(2)　廃棄するものと再使用するもの
(3)　院内での感染性廃棄物の保管，運搬時の注意

１０．滅菌・消毒・洗浄時の服装について

１１．消毒剤に関する考え方のポイント

(1)　試験管内での有用性と臨床使用
(2)　電解酸性水について
(3)　紫外線について
(4)　消毒剤と消毒薬
(5)　医薬品と医薬部外品と雑品
(6)　抗菌グッズについて
(7)　消毒剤の廃棄

１２．付　録

(1)　消毒剤登場の歴史経緯
(2)　消毒剤の水環境中での挙動
(3)　界面活性剤について

1)　界面活性剤とは
2)　界面活性剤の分類
3)　界面活性剤の代表的作用

コラム

■　製剤の違いで使用法が異なる
■　その他の製剤
■　消毒剤の誤使用の防止
■　希釈する水の種類
■　除毛・剃毛の是非
■　オフロケーション方式，２バケツ１モップ方式
■　死後の処置に必要な消毒剤
■　「安全キャビネット」と「クリーンベンチ」
■　ドイツの「循環経済・廃棄物法」（1996年10月）